年報(2018)
今年得たものはお金とマイルとクレジットカードに関する知識、来年の目標は「もっといいものを食べる」「ひとを信じない」「ていねいなコミュニケーション」の3本です。1年間ありがとうございました。2019年もよろしくおねがいします。
―というわけで、12月末なんてだいたい頭が空っぽでダメなので、早めに今年を清算する。
2018年は1年のうち1/3以上を海外で過ごした。チェコ、オーストリア、チリ、イギリス、カナダ、そしてアメリカ。地球は小さい。日本から南米だって24時間もあれば着いてしまう。しかし世界は広い。同じ景色、同じ人というものはどこにも存在しない。これはとてもすごいこと。
そんな1年。とても楽しく充実していたけれど、振り返ってみると、心を肉体につなぎとめておくことで精一杯だったというのもまた事実。
時差ボケと疲労の境目が曖昧になった頃から、自分の心身が自分のものではないような感覚にとらわれることが増えた。どれだけ寝ても身体は重く、意識は常に頭上8センチくらいのところにあり、誰かと会話をしていても口がひとりでに動いているような、そんな感覚。
旅を重ねる度に自分の世界は広くなり、荷物や行動は最適化され、ある種の図太さが育まれ、自信のような何かが形成されてゆく。しかし同時に、そのようになにかがちょっとずつ、着実に不安定になってゆくのを実感した。これはとてもこわいこと。世の中の出張族は本当に凄いと思う。みんなどうやって自分を保っているのだろう。
僕の場合、今こうしてそれなりに生きていられるのは現実から逃れるように山に登り、街を手ぶらで時間の許す限りどこまでも歩き、その道を(あるいは時にホテルのフィットネスセンターで)走る日々があったからこそだと思う。1/3を海外で過ごしたが、残りの1/3の週末は山にいた。年始から順番に、檜洞丸、鷹ノ巣山、陣馬山〜高尾山、三つ峠、赤城山、金時山、大岳山、安達太良山、斑尾山、飯縄山、武甲山、一切経山、仙丈ヶ岳、黒姫山、筑波山、妙高山、両神山。あと、念願かなってマラソン大会にも出場して完走した。郡山シティマラソン10kmとサンフランシスコマラソンハーフ。東京マラソンは落選した。
来年は取りこぼした北信五岳最後の一座・戸隠山に登ることとフルマラソンに挑戦することを目指そう。
ちなみにあとの1/3はだらだらと飲み歩いていた日々の分。ダメ人間製造シティ中野が好きすぎて中野から中野に引っ越したのも記憶に新しい。
なにはともあれ、今年もなんとかゴール手前まで走り続けることができた。もちろんすべてが円満というわけではないけれど、結局のところ、この刺激的な日々と予測不可能な明日が続く限り僕は満足だし、逆もまた然りというだけの話。大丈夫、ここからどう転んだって人生案外なんとかなるし、来年はきっともっとうまく生きられる。