東京大学大学院 情報理工学系研究科に合格したようです
創造情報学専攻の冬入試です。ありがとうございます。
ネットの情報にはいろいろと助けられたので、僕も記録を残しておきますね。
背景
- アメリカの大学院進学を目指してみる→調子のって勢いで夏の院試シーズンをスルーした
- しかし奨学金の選考で落ちてしまったのでアメリカは不可能になった(この時すでに11月)
- 慌てて国内の大学院探して受験した
創造情報学専攻の冬入試
去年の先輩の創造情報の受験報告(夏入試)では「23名受かった」とあり、公式発表の25年度実施入試の合格者数は27名なので、冬入試で受かった人は4名程度ですね。
倍率が高く、仮に合格しても研究室が希望通りになる望みは薄い冬入試ですが、受験者全員の条件が同じというのは嬉しいです。夏入試ではTOEFLがITPまたはiBT、専門がプログラミングまたは数学、筆記がどこか任意の専攻のもの、ととにかく選択肢が多く、得体の知れない敵と戦っている感が凄いです。
とはいえ、やっぱり夏に受けるのが安全でしょう。行き当たりばったりで冬入試一本で受験して、落ちたらニート確定というのはスリリングで楽しいですがオススメはしません。
英語
冬入試の英語はTOEFL iBTのみですが、これは以下の記事で書いた通りなので特に心配はなかったです。
ただ、公式スコアレポートの到着には思った以上に時間が掛かるので注意しましょう。7,8週間くらい掛かることも十分ありえます。
筆記(創造情報学)
ほぼ無勉です。過去問を3年分くらいやった程度です。中・高の定期試験でありがちな「やっべ〜オレ全然勉強してねぇわ〜」とかいいつつ高得点を取っていく悪質なアレでもないです。
なので、得点は知りませんが感覚的に5割程度、6割はまず取れてないだろうなーという出来です。ホントに。
ネット上ではここの筆記対策として以下のような有名な本がよく挙げられています。
アルゴリズムイントロダクション 第3版 第1巻: 基礎・ソート・データ構造・数学 (世界標準MIT教科書)
- 作者: T.コルメン,R.リベスト,C.シュタイン,C.ライザーソン,浅野哲夫,岩野和生,梅尾博司,山下雅史,和田幸一
- 出版社/メーカー: 近代科学社
- 発売日: 2012/08/02
- メディア: 単行本
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アルゴリズムイントロダクション 第3版 第2巻: 高度な設計と解析手法・高度なデータ構造・グラフアルゴリズム (世界標準MIT教科書)
- 作者: T.コルメン,R.リベスト,C.シュタイン,C.ライザーソン,浅野哲夫,岩野和生,梅尾博司,山下雅史,和田幸一
- 出版社/メーカー: 近代科学社
- 発売日: 2012/12/26
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- 作者: ジョン・L.ヘネシー,デイビッド・A.パターソン,成田光彰
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2014/12/06
- メディア: 単行本
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- 作者: デイビッド・A・パターソン,ジョン・L・ヘネシー,成田光彰
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しかし個人的には応用情報のテキストを薦めます。用語説明以外の問題に顕著な傾向があるわけでもないので、まずはこっちで広く浅く頭に入れて、その後で余裕があればアルゴリズムイントロダクションやパタヘネに入ればよい。(実践したわけでは無いんですけどね)
平成27年度【春期】【秋期】 応用情報技術者 合格教本 (情報処理技術者試験)
- 作者: 大滝みや子,岡嶋裕史
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2014/12/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ちなみに僕は応用情報を取ったのが5年くらい前なので記憶にございません。おかげさまで用語説明問題は「聞いたことあるのに書けない!!」状態でした。例年冬入試の筆記問題は公開されていないようなので、詳細は割愛しますが。
専門(プログラミング)
乱数生成器に関する問題でした。簡単すぎて何か致命的なミスをしているのではないかと終始不安だったけど、口述試験でもそれほどツッコまれなかったので正しかったハズです。
言語は自由なのでPythonで書きました。printに括弧が付かない方です。
対策は、わずか数週間で競技プログラミングガチ勢並みのアルゴリズム力を身につけることはできないので、ちまちまProjectEulerなんかを解いてPythonを手に馴染ませることだけに専念しました。
マニュアルは紙媒体なら1冊まで、電子媒体ならディスク容量の許す限り持ち込みが可能です。僕はPython Pocket ReferenceのPDFだけ準備しておきました。使わなかったけど。
口述試験は受験者全員が終わるまで1つの部屋で待機なので本など暇をつぶせるものを持って行きましょう。あの殺伐とした空気はもうご免だよ。
ちなみにPythonの場合、doctestを使うとコメントでテストが簡単にかけるので便利です。
def is_even(n): """ >>> is_even(10) True >>> is_even(11) False """ return n % 2 == 0 if __name__ == '__main__': import doctest doctest.testmod()
これで python hoge.py
とすれば、テストが通らなかった時にはエラーがでます。python hoge.py -v
なら通っても通らなくてもテスト結果が表示されます。
便利!
面接
ふつうでした。
結果
合格でした。1週間後くらいに結果が届いて、電話で配属先の研究室を確認するという流れ。
僕は第2志望の配属先になってしまったのですが、まぁ第1志望だった先生の授業を履修することはできますし、指導教員が誰であろうとまずは自力でがんばっていかないとこの先生きのこることはできないので、さほど大きな問題とは考えていません。
ただ、指導方針や人間性の面でどうしても合わないことは往々にしてあるので、入学を決める前にそこだけ先生と直接お会いして確認しました。いやぁ、とても楽しそうで今からわくわくしています。
そんなわけで、東京大学大学院 情報理工学系研究科 創造情報学専攻に合格し、入学することにしました。東京のみなさん、やさしくしてください。本郷周辺の美味しいお店情報、物件情報随時募集中です。(どこに住もう・・・)
振り返り
筆記は例年それほど大きな差がつく問題ではないですし、プログラミングも今回の冬入試に限ってみれば同様でしょう。ということで、英語重要。これに尽きる。
配属先が第2志望になった理由はいろいろと考えられますが、まぁ冬入試です。あまり深刻に考えたって仕方がない。それに僕の筆記は平均以下だった予感さえあるので、合格をいただいただけでもラッキーだったのかもしれません。
追記:得点開示したところ筆記・プログラミング共に6割強くらいでした。案外悪くなかったですね、謎採点だ。
いずれにせよ、せっかくの東京です。修士課程の2年間でがんばってナウくてオシャレなヤングになれたらなって思います。
なお、最初にも書いた通り当初目指していた留学は結局ダメでしたし、それも含めるとここに来るまでに(就活をしたわけでもないのに)5枚くらい不合格・不採用通知を貰っているので、決して順調ではありません。金銭面でもいろいろと合わせるとシャレにならない額が吹っ飛びました。でも今が最高に楽しい、それがいちばん!それで十分!ね!
そして受験を通して得られた最重要な知見ですが、『ともだち大切』です。各位、確認のほどよろしくお願いいたします。
有益な
みなさん情報ありがとうございました。